16: ワカサギ
キュウリウオ目キュウリウオ科ワカサギ属注
学名:Hypomesus nipponensis McAllister
英名:Pond smelt [原], Wakasagi smelt, Japanese smelt
茨城県霞ヶ浦産。体長約13cmの個体から中烏口骨付きで摘出した左右の標本。「魚のサカナ」全体に皺が入ったように見える。この写真では分かりにくいが、写真前方、肩甲骨孔の上部を覆い隠すように中央斜め下に向かっているのが中烏口骨。
上の写真左側の「公魚のワカサギ」を少し斜め上から撮影した表裏。中烏口骨の位置が良く分かる(写真左)。この方向から撮影すると、肩甲骨孔は『逆涙型』。また烏口骨上方の突起部(『背鰭』)も先端部(『嘴』)もかなり太い。
体型が非常に似たワカサギとチカは、1)ワカサギの腹鰭の起点(写真下段左の青線)が背鰭の起点(同赤線)の直下もしくはやや前方から始まる(=腹鰭が少し前側)のに対して、チカの腹ビレは背ビレの起点よりやや後方から始まる(=腹鰭が少し後側)こと、あるいは 2)側線鱗数がワカサギ類では60以下に対して、チカでは64〜69であることで区別可能。またチカは淡水域では生息できない純海産種。更に3)脂鰭が小さいこと、4)吻長が両眼間隔より長いこと(写真下段右)からイシカリワカサギと、また5)生息域が北海道以南であることからチシマワカサギと区別できる。
八王子総合卸売センター内、総市水産で購入。今回は定番の一つである唐揚げに。腹のほのかな苦みも心地よく非常に美味。
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こちらは別の機会に中烏口骨付きで摘出した琵琶湖産。上2つが体の内側から、下2つが体の外側から見たところ。
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注:キュウリウオ目は、かつてはキュウリウオ亜目としてサケ目に含められていたが、Joseph S. Nelsonの著作「Fishes of the World, 4th Edition」(2006) により独立の目とされた。
(11/25/10 改稿)