新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

104: アカドンコ

スズキ目カジカ亜目ウラナイカジカ科アカドンコ属
学名:Ebinania vermiculata Sakamoto
英名:Scrawled spineless sculpin [原]

別名エビナカジカ、ミズアンコウ(水あんこう)。テレビの「深海魚」を扱った番組(黄○伝説など)でも取り上げられた、全身に鱗がなくブヨブヨした魚。ただ番組が紹介していた程の「レアもの」とはとても思われず、少なくとも八王子の卸売市場ではそこそこ見かける。また値段も高くない(安ければキロ600円くらい)。

「魚のサカナ」は大きめで全体が軟骨質。巨大な射出骨付きで、形は「ケムシカジカ」や「ギスカジカ」のものに雰囲気が似ている。上はアルコール処理前。

アルコール処理&乾燥したら、薄くシワシワになってしまった。

上は「魚のサカナ」を取り出した個体。身の中の水分は非常に多く、下ろしていると大量の水が出てくる。また皮の下には厚い透明なゼリー/グミ状の層がある。アンコウのように味噌仕立ての「どぶ汁」風に料理してみたが、身の旨味成分はアンコウに勝るように感じた。八王子総合卸売センター内の高野水産で購入。

ちなみに標準和名に『ドンコ』と付いているが、市場などで一般に「どんこ」と呼ばれるタラ目チゴダラ科チゴダラ属の標準和名「チゴダラ」や「エゾイソアイナメ」、またスズキ目ハゼ亜目ドンコ科の標準和名「ドンコ」などとは「目(もく)」のレベルで異なった魚である(=進化上非常に遠い)。

何だか恨まれそうです、、、