新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

130: ヒメダイ

スズキ目スズキ亜目フエダイ科ハマダイ亜科ヒメダイ
学名:Pristipomoides sieboldii   (Bleeker)
英名:Crimson snapper [原], Lavender jobfish, Lavender Snapper

別名おごだい(伊豆諸島/小笠原)、チビキモドキ、クルキンマチ(沖縄)など。全長約40cmの個体から擬鎖骨付きで摘出。烏口骨の下部のカーテン様の部分と擬鎖骨上部の薄い部分に、年輪のような成長痕がはっきり現れている。

肩甲骨の一部が擬鎖骨と軽く融合しているが、それをを引き剥がすとこんな感じ(肩甲骨下部の薄い部分が少し削れている)。基本的な形は同じフエダイ科のアオダイのものと似ているが、ヒメダイの方が少々「鼻先」が長い印象。

写真で見ても分かる通り、バランスのとれた非常に美しい魚体。産地は確認しなかったが、なかなか新鮮だったので恐らく伊豆諸島産であろうと推測。

まずは刺身で食したが、旨味も多く、身質も優れており非常に美味。また皮付きの身を塩こしょうだけのシンプルな味付けでオリーブオイルでソテーしたものも素晴らしい味。当日はキロ1300円だったが、この味ならばかなりお買い得であると思う。八王子総合卸売センター内、高野水産で購入。

注:ちなみに学名の種名"sieboldii"は、江戸末期に来日し日本の動植物を研究した博物学者/医師のシーボルトに対する献名。同じようにシーボルトに対する献名が付けられた生物は、動植物問わず多数存在する。