新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

151: メカジキ

スズキ目カジキ亜目メカジキ科メカジキ属
学名:Xiphias gladius (Linnaeus)
英名:Swordfish [原], Broadbill

日本近海にはカジキ亜目に属する魚が2科6種生息しているが、その内の5種は全てマカジキ科に属し、メカジキ科はメカジキの1種1属である(ちなみにメカジキには腹鰭と鱗がないことからマカジキ科の魚と区別できる)。とは言うものの、最大で4mを超えるメカジキを丸ごと1匹個人購入するのはさすがに無理、、、ということで、上は冷凍の「カマ」から摘出した「女梶木のメカジキ」の標本。右の写真から分かる通り、肩甲骨/烏口骨下部と擬鎖骨が融合しているため、擬鎖骨(および射出骨)付きで調製。烏口骨の「背鰭」の手前部分で大きく折れ曲がっており、体表側から見た形になる写真左では中央部が「山折り」に、体内側から見た写真右では「谷折り」になっている。また『嘴』部分も含めて大きく広がり、非常にがっしりした形。

擬鎖骨と射出骨を外したところを表と裏から。ご覧の通り巨大なものであるが、骨密度は比較的低いようで、大きさの割には軽く、スカスカした印象。烏口骨の折れ曲がった部分の内側(写真右)には何本もの「筋」が通っており、この部分を裏打ちして補強している模様。

少々乾燥させた「魚のサカナ」を下側から撮影したもの(右側が肩甲骨)。烏口骨中央部で大きく曲がっているのが良く分かる。

今回は単純に塩焼きに。美味ではあったが、ものすごい脂の乗りで、悲しいかな年齢的に胃腸が弱り始めた人間には少々キツかった。スーパーなどでも普通に購入できる身の部分は、バター焼き、ムニエル、トマト煮込み、フライ、立田揚げなどでも美味。八王子綜合卸売協同組合・やまぎし水産で購入。