新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

163: スケトウダラ

タラ目タラ科スケトウダラ
学名:Theragra chalcogramma (Pallas)
英名:Walleye pollock [原], Alaska pollock

実は「城ヶ島産シリーズ」がもう1種類残っているのだが、非常に複雑な形の「魚のサカナ」であるため、色々な下調べにしばらく時間が掛かりそう、、、ということで、取りあえず別の「魚のサカナ」を先にご紹介。

別名すけそうだら(介宗鱈/助惣鱈)、すけそ。体長約50cmの北海道産の鮮魚(抱卵したメス個体)から摘出した射出骨付きの標本。全体的な形はマダラのものに良く似るが、「介党鱈のスケトウダラ」の方が、1)肩甲骨の先がより細長い、2)烏口骨の『嘴』部分がより長い、3)烏口骨の下部がより深く曲線的に切れ込む、4)射出骨の高さがより低く、その上辺が直線的であることなどが相違点として挙げられる。

マダラと同じくスケトウダラの耳石もかなり大きい。


日本沿岸にはタラ科の魚は4種類しか生息せず、1)背鰭が3つ、2)吻にも鼻孔にも髭がない(写真下段左)、3)下顎が上顎より前に突出する(写真下段右)という3つの形質のみでスケトウダラと確定する。

スーパーなどでは「鍋用」としてブツ切りにされた状態でパックに入れられて売られていることが多い。ちなみに一般に市販されている「タラコ」(や「明太子」)は、マダラの卵巣(外皮が黒くサイズも大きい/別名「真子」)ではなく、このスケトウダラの卵巣。中国語/ロシア語ではスケトウダラのことを「メンタイ(明太)」と呼ぶが、その卵(子)なので「メンタイコ(明太子)」となったとのこと。今回は三枚に下ろしてからフードプロセッサーですり身にし、「つみれ」を味噌汁の具に。独特の香りがあるがなかなかの美味。八王子総合卸売センター内、総市水産で購入。