199: ヤナギノマイ

スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
学名：Sebastes steindachneri Hilgendorf
英名：Yellow body rockfish, Steindachner's rockfish (ただし新訂原色魚類大圖鑑、FishBaseとも英名の記載なし)

北海道産の体長約22cmの個体から、射出骨付きで摘出した左右の標本。「柳の舞のヤナギノマイ」の肩甲骨孔は大きめで、烏口骨の『嘴』部が寸詰まりな印象だが、全体としてはメバル科メバル属の「魚のサカナ」の典型的な形である。

今回の魚は、１）側線は溝状でない、２）胸鰭に遊離軟条がない、３）胸鰭も背鰭も普通の大きさ、４）胸鰭に欠刻がない、５）背鰭は13棘13軟条、６）胸鰭上半部の後縁は丸い、７）眼窩下縁に棘がない（写真下段左）、８）頭頂棘がない（写真下）、９）主上顎骨に鱗があるが鱗域は狭い（写真下段左）、１０）下顎は無鱗、１１）尾鰭後縁は白くない（写真下段右）、１２）眼前棘および眼後棘がない（写真下）などの形質からヤナギノマイであると判断した。

三宮駅前店のダイエーで見つけて購入、自宅まで持ち帰ったもの（ちなみに店頭表示は「めばる」）。今回は鮮度的なこともあって煮付けに。同時に調理したカサゴには及ばなかったが、客観的に判断して美味な魚。数年前に都内の居酒屋で刺身で食した時にも、独特の風味があるものの美味いと思った記憶がある。