新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

201: シマゾイ

スズキ目カサゴ亜目メバルメバル
学名:Sebastes trivittatus Hilgendorf
英名:Threesstripe rockfish [原]

 

別名シマソイ(新訂原色魚類大圖鑑ではこの表示)、地方名キゾイなど。体長25cmほどの個体(確認はしなかったが恐らく北海道産)から射出骨付きで摘出した左右の標本。「縞曹以のシマゾイ」も典型的なメバル科メバル属の「魚のサカナ」の形であったが、その中程で湾曲する(上の写真では分かりにくいが、写真右の影に注目)。また体長に比して大きめで、一番長い部分を測ると約4cmある。肩甲骨孔は比較的大きな部類。


今回の魚は、1)側線は溝状でない、2)胸鰭に遊離軟条がない、3)胸鰭も背鰭も普通の大きさ、4)胸鰭に欠刻がない、5)背鰭は13棘13軟条、6)胸鰭上半部の後縁は丸い、7)眼窩下縁に棘がない(写真下段左)、8)頭頂棘がある(写真下段左)、9)下顎は突出せず、その先端は尖らない(写真下段左)、10)尾鰭後縁は丸い、11)眼隔域はくぼむ(写真下段左)、12)体の上半分は暗色で、背鰭基底付近と側線上に白色縦帯が走る(写真下段右)などの形質からシマゾイであると判断。

八王子総合卸売センター内、高野水産で購入(当日は300円/匹)。体表全体が多量の粘液に覆われているため鮮度が分かりにくかったが、帰宅して鰓を見ると非常に新鮮であることが判明。よって一部を刺身に、残りは定番の煮付けに。刺身は身質は良いのだが、あまり旨味を感じなかった。もしかしたら皮を引いてしまったのが失敗だった可能性も。ただ煮付けにするとこれが一変。旨味が立ちしっとりとした身質が非常に美味で、皮目のトロっとした食感も堪らない。テーブルを一緒に囲んでいた友人達も大絶賛の一品と相成った。