新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

206: チカメキントキ

スズキ目スズキ亜目キントキダイ科チカメキントキ属
学名:Cookeolus japonicus (Cuvier)
英名:Bulleye[原], Big-fin bigeye, Deepwater bullseye, Long-finned bullseye, Longfin bigeye

地方名かげきよ(相模湾)。他にも「あかべい/きんめ/きぬだい」などがネット検索では引っ掛かるが、実際にどの地方で使われているかは不明。愛知県三河湾一色産の体長約22cmの個体から摘出した左右の「魚のサカナ」の標本。「近目金時のチカメキントキ」は、左右方向に多少短いように思われるが、個人的に予想していたよりも、遥かに普通のスズキ目の「魚のサカナ」という印象。肩甲骨は烏口骨に比べて小さめ。写真右は、写真左右側の標本を反対側から観察したもの。烏口骨の『嘴』部が途中から曲がっているためか、全体に丸っぽい印象を受ける。


「日本産魚類検索全種の同定第2版」によると、1)体長が体高の2倍より長いこと、2)背鰭に欠刻がないこと、3)腹鰭が大きく、その後端が臀鰭起部をはるかに越えるという形質でチカメキントキと確定する。

愛知県一色漁港にある「三河一色さかな村」で、他の魚と一緒に「トレイ一盛り数百円」で購入したもの。今回は鱗を落とさず、そのまま3枚に下した後で皮を引いて刺身に。旨味も多めで身質もよく、万人受けしそうな「クセのない」白身(好きな言葉でないが敢えて使ってみた)。家族にも「美味しい」と評判良し。