新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

116: タモロコ/デメモロコ(未同定)

【タモロコ】
コイ目コイ科バルブス亜科タモロコ属
学名:Gnathopogon elongatus elongatus (Temminck et Schlegel)
英名:Rounded Shiner [原], Field gudgeon, Willow shiner


【デメモロコ】
コイ目コイ科カマツカ亜科スゴモロコ属
学名:Squalidus japonicus japonicus (Sauvage)
英名:Japanese gudgeon


京都錦市場の「川魚のとよ」店頭で見つけた「モロコの酢漬け」。素焼きにしたモロコを、甘めに味付けした酢に漬け、唐辛子の輪切りでピリ辛を加えた素朴な味わいのお惣菜。使用した魚種を店員さんに確認したところ「ホンモロコでないモロコで、タモロコとかね」との答え注1

出先で購入した、それも調理済みの魚ということで、残念ながら魚種をはっきり同定することはできなかったが、このパックの中には最低2種類計9匹の魚が入っており、体型等の全体的な特徴から2匹は恐らくタモロコ(体色が黒っぽい)、残り7匹(体色が黄色っぽい)はデメモロコに近いように思われた、、、ので、暫定的にこれらの魚であるとしてご紹介注2

写真上は体色が黒っぽい「タモロコ」タイプの個体(上段)と黄色い「デメモロコ」タイプの個体(下段)から摘出した「魚のサカナ」。全て中烏口骨付き。「タモロコ」タイプの個体のものの肩甲骨孔は大きな楕円形で1つだけであるのに対して、「デメモロコ」タイプの個体のものには肩甲骨に中小の孔が2つあり、また烏口骨上部の「背鰭」に相当する部分にも小さな孔がある。

拡大図その1:「タモロコ」タイプの個体のものを体の内側方向から撮影。肩甲骨孔は楕円形で1つだけ。左下の突出部分は中烏口骨の先端。

拡大図その2:「デメモロコ」タイプの個体のものを体の内側方向から撮影。肩甲骨の2つの孔と、烏口骨上部の小孔が確認できる。中サイズの肩甲骨孔を通して中烏口骨の一部が見えている。左下の突出部分は中烏口骨の先端。

注1:9匹入っていて525円ということで、今や超高級魚の「天然ホンモロコ」である可能性は値段的にもゼロだが。

注2:今後魚種を同定できた個体から「魚のサカナ」を摘出した時点で改稿予定。