新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

145: イシガレイ(恐らく)

カレイ目カレイ亜目カレイ上科カレイ科カレイ亜科ヌマガレイ属
学名:Platichthys bicoloratus (Basilewsky, 1855)
英名:Stone flounder [原]

愛知県額田郡幸田町にある「大衆お食事処 大ちゃん」追加情報で注文した『カレイの煮付け定食(特大)』から摘出したもの、、、なので正確な魚種の同定は不可能だが、1)有眼/無眼側とも鱗がなく、コラーゲンに富んだトロトロの皮が体表全体を覆っていたこと、2)口が小さかったこと、3)有眼側の側線より下側に小円形の骨質板列が確認できたこと、4)右向き(同じような骨質板が有眼側に並ぶヌマガレイはほとんど「左向き」)であったことから、恐らく「イシガレイ」であろうと推定したもの(ちなみに有眼側の側線より上の骨質板は確認できなかったが、料理店で出て来たものであることを考えれば、下ごしらえの時に恐らく削り取ってしまったのであろう)。もちろん今後「イシガレイ」であることが確実な個体から「魚のサカナ」を摘出した時点で改稿予定。

さて肝心の「魚のサカナ」だが、有眼側/無眼側とも「頭」の先がすらっと細めで、比較的大きな肩甲骨孔を持つ。有眼側の烏口骨が後方に向かって急激に細くなり、先端方向が非常に細くすらっと伸びているのが特徴的。無眼側の同じ部分はそこまで細くならない。

ごちそうさまでした。

注:昔からイシガレイとヌマガレイの自然交雑個体(別名オショロガレイ)が存在することが知られており、現在の分類では「イシガレイ属(Kareius)」ではなく「ヌマガレイ属(Platichthys)」とするのが基本。

追加情報:『大衆』の名の通り店内はピカピカとは言えないが、この店の「魚介系」の定食はボリュームがあるため、地元ではかなり人気が高い。筆者自身が確認した限り、メニューに載っている「定食」の写真より、実際にはベターなものが供されるという今時信じられない「過小表示」。特に一番人気と思われる「刺身定食」は、たっぷりの刺身が一人一舟の「舟盛り」で供されて、お代の方は千数百円、、、このようなお店には本当に頑張って頂きたいものです。