新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

146: ヤマトカマス

スズキ目サバ亜目カマスカマス
学名:Sphyraena japonica Cuvier
英名:Japansk barracuda [原], Sea pike, Snoek

通名みずかます(水カマス)など。神奈川県産の全長約25cmの鮮魚から摘出。「魚のサカナ」の形は、近縁の アカカマス のものに酷似するが、1)烏口骨上方の突起の先端が丸くなっている(アカカマスのものは尖る)、2)烏口骨の『嘴』の付け根部分がより深く切れ込んでいる(そのため『嘴』がより長く見える)などの相違点がある。またカマス属の「魚のサカナ」は、この『嘴』部分が平たく横に広がり、前方に覆い被さるようなイメージとなる。

魚喜日野店で購入。包丁を入れてみたところ、身が柔らかく少々水っぽかったので、開きにして干物に。今回は残暑厳しい折りということで、立て塩(海水より少し塩辛い程度の塩水)に30分ほど付けて屋外で数時間干した後すぐに焼いて食べたが、水分が程よく飛んでなかなかの美味。身質が多少パサつく感はあったが、旨味は多い。

1)腹鰭起部が第1背鰭よりわずかに後方(写真1/胸鰭後端が腹鰭起部に到達しない)、2)胸鰭腋部後方と腹鰭基底付近の体側に暗色斑なし、3)上顎後端が鼻孔下を越える(写真2/鼻孔を赤丸、上顎後端を赤線で示した)、4)第1鰓弓に棒状の鰓耙が1本だけ存在(写真3の緑丸)ことで、ヤマトカマスであると判断できる。またアカカマスと比べると鱗がかなり小さく感じる。

全体像/写真1

写真2/3