新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

221: シマアジ

スズキ目スズキ亜目アジ科アジ亜科シマアジ
学名:Pseudocaranx dentex (Bloch and Schneider)
英名:Striped jack [原], White trevally, Crevalley, Guelly Jack, Longsnout trevally, Silver bream, Silver trevally, Skipjack trevally, Thicklipped jack, Toothed crevally, White trevally, White kingfish

全長約40cmの活け〆養殖個体から摘出した左右の標本。「縞鯵(島鯵)のシマアジ」は、全体的にはアジ科の「魚のサカナ」の基本形で、その中でも中々バランスの取れた良い形であるように思われる。肩甲骨孔は大きめ。写真左の左側の標本の烏口骨の肩甲骨に近い部分に孔が開いているが、右側の標本にはこの孔はない(養殖魚なので骨の成長にバラツキがあったか?)。写真右は写真左の右側の標本を反対側から見たもの。烏口骨下部のカーテン様部分がかなり立派である。



そもそも養殖魚ということでほぼシマアジで確定的と言えるが、念のため「日本産魚類検索」を開き、1)第2背鰭基部より後方の側線に稜鱗(いわゆるゼイゴ)がある(写真中段右)、2)脂瞼は未発達(写真中段左)、3)背鰭棘は長く、棘間に鰓膜あり、4)腹鰭は短く淡色(写真下段左)、5)腹部に溝がない、6)舌および口腔は全体的に淡色(写真下段右)、7)遊離臀鰭棘は露出しており可動性である、8)体側には暗色横帯がなく、中央に黄色縦帯がある、9)両顎に1列の歯がある(写真下段右)、10)背鰭と臀鰭の最後の軟条はその直前のものからやや離れて存在する(写真中段右/赤矢印)などの形質を一応確認して、最終的にシマアジと判断。

八王子総合卸売センター内、高野水産で購入(当日はキロ2,000円/約1.1kg)。今回は刺身とアラを潮汁に。刺身の方は身質も良く、旨味も多いのでかなりの美味、、、であることは確かなのだが、個人的には脂が乗り過ぎという印象(ちなみに何年も前に食べた天然/釣りもののシマアジは段違いに美味しかったと記憶)。潮汁はアラを煮る時にアクと一緒に脂が抜けるためか、刺身の時ほどギトギトが気にならない。美味。ご飯の上に刺身を乗せ、お茶漬け風にこの潮汁を上からかけたものも同様の理由で美味い。