新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

70: カンテンゲンゲ

スズキ目ゲンゲ亜目ゲンゲ科シロゲンゲ属
学名:Bothrocara tanakae (Jordan et Hubbs)
英名:Jelly eelpout [原]

全長40〜50cmくらいで、かに漁などの時に混獲される水分の多いブヨブヨの体を持った魚。射出骨付。シロゲンゲのものよりスリム、かつ「目」も大きめで、よりハンサム(?)な印象。アルコール処理後。

味わいはシロゲンゲとほぼ同じ。ただゲンゲ科の魚に特徴的な「ズルズル」は、シロゲンゲよりカンテンゲンゲの方が多いような気がする。八王子総合卸売センター内、総市水産で購入。

カンテンゲンゲの頭頂部は滑らかで、両目の間隔も狭い。

(5/23/11 改訂)

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【発見】片方の胸ビレがないカンテンゲンゲの「魚のサカナ」

上左の写真は、市場で偶然入手した左胸鰭欠損個体から摘出した「カンテンゲンゲのカンテンゲンゲ」。

右の正常個体のものの写真と比較してもらえれば分かる通り、肩甲骨/烏口骨の形状はほぼ正常だが、胸ビレと繋がる射出骨に明らかな異常が見られる。骨が伸び切らずグニャリと潰れたような感じ。

この部分に異常があったからヒレが発達しなかったのか、ヒレが発達しなかったからこの部分がこんな風になってしまったのかは不明だが、体の左側の胸ビレのみの欠損ということで、遺伝的な「変異」ではなく何らかの「奇形」であると思われる。