新・魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑(引越中)

いわゆる「鯛のタイ」の写真集

122: マルアジ

スズキ目スズキ亜目アジ科アジ亜科ムロアジ
学名:Decapterus maruadsi (Temminck et Schlegel)
英名:White-tipped mackerel scad [原], Round Scad, Japanese Scad, Amberfish

別名アオアジ、アオムロ。和歌山産の鮮魚から摘出。同じムロアジ属のオアカムロと同じように肩甲骨/烏口骨の一部と擬鎖骨が融合している。

それを無理矢理分離するとアジ/ムロアジに典型的な「魚のサカナ」が現れる。下部の「カーテン」部分の形も含めて、以前摘出した新潟産大型マアジの「魚のサカナ」に良く似ている。

写真からも分かるように、横から見たマルアジの外形はマアジに酷似するが、マルアジの方が少々細長いこと、また正面から見ると体の断面が丸っぽい(故に「マルアジ」)ことで、ある程度の区別は付けられる。

ただ店頭や釣り場などでマアジとマルアジを区別するための第1のポイントとなるのは、ムロアジの仲間の特徴である尾鰭の前にある「小離鰭(しょうりき:finlet/赤丸部分)」の有無。マアジにはこれがない。

またマルアジ(写真左)では尾鰭前の側線の直線部分にしか「稜鱗(りょうりん:Scute)/いわゆる『ぜいご』『ぜんご”』)」が存在しない。マアジ(写真右)ではそれよりもかなり前の方(頭部付近)までこれが発達することからも両者の区別は可能。

新鮮ならば刺身で食べても美味。但し写真からも分かるように「血合い」部分がかなり大きいので、マアジと比べてしまうとどうしても味は落ちる(まあ好みにもよるとは思うが)。